先日発売を開始したEZP(正立天頂プリズム)を、スターベース東京様がブログで紹介してくださいました。高倍率での結像性能について、詳しくレポートしてくださっています。ぜひご一読を。
新製品「EZP」
本日より新製品「EZP」の販売を開始します。
EZP(Erecting Zenith Prism)は、笠井トレーディングと共同開発したアメリカンサイズ(31.7mm)アイピース専用の正立天頂プリズムです。
製品の詳しい仕様や特長は、ビノテクノの商品ページと笠井トレーディングの商品ページをご覧ください。
この商品はビノテクノ、笠井トレーディング、および販売店からご購入可能です。
またこのEZPを使った小口径用双眼望遠鏡も開発中です。出来上がり次第このブログで紹介させていただきます。
Ninja320 on AZ-EQ6GT-J
以前このブログで紹介した改造AZ-EQ6GT-J架台に、Ninja320鏡筒を載せた写真をオーナー様からいただいたので紹介させていただきます。
接眼部が高くならないよう、ピラー高さがかなり低く切り詰めてあります。
AZ-EQ6GT-Jはそんなに小さい架台ではありませんが、Ninja320鏡筒を載せるとさすがに小さく見えます。これでもオーナー様の話によると、200倍でも問題なく追尾できたそうです。AZ-EQ6GT-Jのポテンシャルは高いです。
視野回転の不一致が発生する意外な原因
今まで問題なく使えていた双眼望遠鏡が急にひどい視野回転の不一致に見舞われたとき、原因として見落とされがちなのがEZMの取付状態です。
EZMの2インチバレル根元フランジ部を、接眼部の2インチスリーブ端面に密着させるのが正解ですが(上の写真のオレンジ色の四角の部分)、ここが密着していないと、接眼部に対してEZMが傾く可能性があります。その許容値は脳に依存するので人によりますが、経験的に、0.5度以上傾くとほとんどの人が視野回転の不一致に気づきます。これぐらい傾いているとEZM調整ネジを盛大に回すことになり、視野中央で無理やり一致させた星が視野の端で2つの星に見えます(=視野回転の不一致)。
0.5度というとピンとこないかもしれませんが、これを2インチ差込部の外周(直径50.8mm)付近の隙間に換算すると、隙間の最大と最小の差が0.44mmとなります。つまり1mmの半分以下です。けっこうシビアだと思いませんか?
また接眼部には、傾きやすいものと傾きにくいものがあります。2インチの内径部が口元しかなく、奥の内径が大きくなっているものは傾きやすいです。一方奥まで2インチの内径があるものは傾きにくいです。
仮に傾きやすい接眼部だとしても、望遠鏡を真下に向けてEZMを取り付けると、密着させやすいです。もちろんこのときアイピースは外しておきます。
それからEZMの取付に限りませんが、2インチ部を固定するための3方向からのネジは、3本のうち2本だけをきつく締めればOKです。3本ともきつく締めると、逆にガタが出やすくなります。かといって、3本目のネジをゆるゆるにしておくと知らないうちに落下してしまうので、他の2本よりは緩く締めるか、いっそ3本目(手が届きにくい方向)を取り外しておいてもいいです。ネジで確実な締結を求める工業製品は120度離れた2方向から締め上げる構造が一般的なので、これは乱暴な話ではありません。
BINO-60ED ハンドル取付
以前BINO-60EDを買ってくださったお客様から、ハンドル取付のご要望をいただいたので、特注対応で製作しました。うまい具合に底面へのアリガタ金具取り付けのご希望もいただいたので、写真の通り、底面のアリガタにハンドルを取り付けました(2つのアリガタ金具で多種の架台に対応)。
底面から見るとこうなってます。
実を言うと製品企画の段階でハンドルオプションも考え、実際に試作もしたのですが、そのときはどことなく野暮ったい感じがしたので取りやめました。今回は底面アリガタ金具を使って取り付けたので、野暮ったさはありません。
BLANCA-102EDPビノ
以前納品したBLANCA-102EDPビノがオーナー様の自宅天文台に設置されたので、訪問して写真を撮らせていただきました。
写真右側がBLANCA-102EDPビノで、左側がケンコー25cmニュートン(電子観望専用)です。架台はケンコー・トキナーAZ-EQ6GT-J、ピラーは特注品です。
BLANCA-102EDPは笠井トレーディングの10.2cmF11という眼視専用の鏡筒です。昨年単眼でこの鏡筒を覗いたオーナー様がこの星像に惚れ込んで、ビノ製作をご注文くださいました。ご自宅は街なかにあるので、ご覧になるのはもっぱら月、惑星、明るい星団になります。
鏡筒が長いため、弊社製クレードルCRDL-105に一部特注部品を追加して、鏡筒バンドの間隔を広げました。ピントハンドルが妙な位置にあるのは、この鏡筒の接眼部が、ハンドルの左右入れ替えができない構造となっているためです。
スライドルーフの外から撮った写真です。観測室の壁が立体的に見えるのは目の錯覚です。遊び心を掻き立ててくれる空間となっています。
オーナー様、プライベート観測所の完成おめでとうございます!
BINOKIT(10.2cm対物) on AZ-3経緯台
先日納品させていただいたBINOKITのオーナー様から写真をいただいたので紹介させていただきます。
機材は、右側がBINOKIT-BORG+10.2cm対物レンズユニット、左側が以前からお持ちのBORG50mmアクロマート対空双眼です。バランスウェイトは5kgとのことです。
架台はKasai AZ-3経緯台、三脚はアイベル強化型ステンレス三脚です。経緯台と三脚を接続するアダプターはビノテクノで特注製作させていただきました。
バランスウェイトを含めた搭載重量は約20kgと思われますが、見た目、まったく危なげなく、実際、問題なく使えているとのことです。
Kasai AZ-3経緯台は元々剛性ポテンシャルが高いのと、微動ができるので、双眼望遠鏡によく合う経緯台と言えます。搭載方法の参考として紹介させていただきました。
ユーザーレポート(BINO-60ED)
以前納品したBINO-60EDのオーナー様からユーザーレポートをいただいたので紹介させていただきます。
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HPで広告を見て以来ずっと気になっていたが、60mm ED(f = 360 mm)の実力はどうなのか?と不安な気持ちもあった。しかし、背中を押されたのは、星ナビ7月号 “趣味全開のガレッジメーカー” という特集記事。早速60EDビノが我が家にやって来た。
ファーストライトは、梅雨明け・新月期と好条件が重なった先週末(ビノテクノ注:7月上旬頃)、国内屈指の星空観望地、漆黒の闇が広がった。アイピースは、定番 TeleVue Type4-22mm、広視界で(16倍、実視界5°)鋭く美しい星像。もう1つはZeiss Microscopy W-PL 25mm(ビノテクノ注:元はツアイス製顕微鏡用アイピースだそうです)、こちらは14.5倍で4°強、中心像とヌケ、バーローと相性が良いので中倍率まで楽しめる。アイピースを何度も交換しながら、濃厚な天の川のメシエ天体を堪能した。
60EDビノの実力は想像以上で、5-6cmの双眼鏡とは別次元と思う。剛性感も高い。電車、あるいは飛行機での海外遠征など、車以外でのトラベル星見に最適。三脚と架台を含めてもキャスターバック1つに入るサイズ感、無二の存在価値があると感じた。
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オーナー様、レポートありがとうございました。一見豪勢に思われるアイピースとの組み合わせですが、この対物レンズの優秀さを余すところなく引き出しています。このように優れた光学系による15倍ぐらいの倍率では、天の川が星々に分解され始めて、見ごたえのあるざらざら感が味わえます。
※ BINO-60EDは、対物レンズの在庫がなくなったため、いったん販売終了とします。
10.2cm対物レンズユニット完売しました
BINOKIT-BORG発売と同時にオプション販売していた10.2cm対物レンズユニット(2枚玉EDアポ)が完売しました。お買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。これでこのスペックの対物レンズユニットの販売は終了です。
もう一方のオプション、8.5cm対物レンズユニットも残りわずかです。こちらも在庫がなくなり次第販売終了となります。購入を検討されていらっしゃる方、どうぞお見逃しなく。
ただし、上記オプションの対物レンズユニットがなくなっても、BINOKIT-BORGは引き続き販売していきます。数カ月後になると思いますが、新しいスペックの対物レンズユニットを発売する予定です。どうぞお楽しみに。
BINO-60ED EZMカラーバリエーション
先日納品したBINO-60EDです。お客様のご要望で、EZM中間リングを白色アルマイトに変更しました(通常はブルー)。これはこれで、シックな風合いでいいと思います。
BINO-60ED on スコープテックZERO
スコープテックZERO経緯台を入手しました。発売前から気になっていて「そのうち買おう」と思っていたらすぐに売り切れてしまいました。再び天文ショップの店頭に並ぶようになったので今度は早めに買いました。
搭載可能質量7kgということなので、アイピース含めて約5kgのBINO-60EDを載せてみました。三脚はSLIKの中型タイプです。
カタログスペック通り、重量的にまったく問題ありません。微動があるので中~高倍率が使えます。晴れたら月や惑星を楽しもうと思っています。
フォークの角度をうまく選ぶと鏡筒はきちんと天頂を向きます。フォークの角度が変えられて、しかも菊座でしっかり固定されるのがこの経緯台のいいところです。
アリミゾ金具は笠井トレーディングAZ-3アリミゾ金具に換装しました。オリジナルのアリミゾ金具は、アリガタ金具をボルト先端で押すタイプなので、クランプするたびにアリガタ金具に痕が残ります。個人的にこの仕様はあまり好きではないので換えました。
10.2cm対物レンズユニット 残り1セット!
タイトルの通り、新春セール特別価格で販売しているBINOKITオプションの10.2cm対物レンズユニット(2本ペア)が残り1セットとなりました。予告通りこれがなくなり次第このセールは終了となります。
また今後、これと同じ仕様の対物レンズユニットを販売する予定はありません。ご検討中の方はこの機会をお見逃しなく。
新春セール 10.2cm対物レンズユニット特売
新春セールとして、BINOKITオプションの10.2cmED対物レンズユニット(2本ペア)を特売価格で販売します。
特売追加金額 120,000円(税別) / 通常追加金額 150,000円(税別)
ちなみにこれにBINOKIT(アルミミラー仕様)を組み合わせた場合の価格は、368,000円(税別)になります(通常税別398,000円)。新品の10センチED双眼望遠鏡がこの価格で買えるチャンスをどうぞお見逃しなく。
※ このセールは10.2cmED対物レンズユニットの在庫がなくなり次第終了します。
謹賀新年
旧年中はたいへんお世話になりました。今年も観望が楽しめる機材をいろいろ提案していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
ユーザーレポート(107FLビノ)
borg107fl BINOKITをドームに設置してから毎日のように星を観ています。M33や74の様な淡い銀河やM1とか…淡いディープスカイがフィルター無しでリアルに観えるって本当に凄いと思います。光軸が微調整出来る事で両眼の網膜のセンサーが総動員出来るからでしょうか、8インチのドブに双眼装置(光軸調整不可)を着けて観るより明瞭にみえます。特にイーソス10mmで観るアンドロメダは凄い、M32とM110を視野の両端に見据え中央に視野いっぱいに広がるアンドロメダが宇宙に浮いている…って感じられる。ホントBINOKITに出会えて良かったです。
オーナー様、レポートありがとうございました。供給者冥利に尽きる言葉に満ち溢れています。
別にいただいた情報によると、写真の左側に写っているファンはアイリスオーヤマの除湿器だそうです。結露で湿った鏡筒に乾燥した風を送るためです。4時間のタイマー作動で観測所内の湿度が40%ぐらいに低下するとのことです。
ちなみにこの機材に関しては、ビノテクノで107FL対物レンズとのドッキングは行っておりません。BINOKITのみをオーナー様に納品しました。左右鏡筒の平行はBINOKIT単体で確保してあるのでこういう納品が可能です。すでに実績のある対物レンズは想定外の干渉もないので、輸送トラブルを避けるため、ビノテクノでの対物レンズのドッキングは基本的に省略しています。