TOA130ビノ完成

これまで何回かに渡って製作途中を紹介してきたTOA130ビノがやっと完成しました。あらためて写真で紹介させていただきます。

単体では大げさに見えるEM400用のメタル三脚も、この組み合わせになると違和感がありません。

バランスウェイトはAZ-EQ6GT-J付属のものです。

ご支給いただいたTOA130鏡筒は写真用のタイプです。4インチフォーカーサーの太さと剛性は迫力があります。

上の写真の左側鏡筒が固定側、右側が移動側です。

上の写真の手前左側に突き出ているのが目幅調整ハンドルです。

以下は組み立て手順の概要です。

まずは三脚設置。

その上に補強済みの架台本体を載せます。

両側のアリミゾ金具にフレームを取り付け。

フレームの上にクレードルを取り付け。

バランスウェイトを取り付けた後、鏡筒を載せます。

EZMの傾きをそろえたら完成。

あわてると落としたり傷をつけたりするので、あえてゆっくり組立作業を行います。所要時間は10~15分程度です。

架台の動作確認のため、実際に外に出して夜空の下でアライメントから自動導入までを行いました。結果はまったく問題ありませんでした。AZ-EQ6GT-Jは静かに、そして正確に目標天体を導入してくれました。カタログ的には明らかなオーバースペックですが、三脚中心と水平回転軸、そして不動点を一直線上に一致させると、搭載可能重量は格段に増えることが分かりました。AZ-EQ6GT-Jのポテンシャルは高いです。この手法は、少なくともこの重さの鏡筒までなら有効です。例えばBLANCA-125SED鏡筒ならTOA130より軽いので、三脚はAZ-EQ6GT-J付属のものが使えそうです。

ところで、肝心の見え味はどうかというと、それは想像通り素晴らしい見え方です。市街地なので球状星団ぐらいしか楽しめないのですが、それでもM3などは倍率を上げると中心から周辺まで星粒感に満たされて、さすがTOA130と思いました。これがお客様の手元に届いて本当に暗い空で見たとしたら、至福の時間を過ごされるはずです。

iOptron AZマウントPro処分販売します

※ 売約済み (2020.03.27)

昨年購入して屋外デモで2回使用したiOptron製の自動導入架台AZマウントProを処分販売します。

処分価格は税込みで130,000円です。内容は以下のとおりです。

AZマウントPro本体、2インチ径ステンレス専用三脚、4.5kgカウンターウェイト

※ アリミゾ金具に少し使用感があります。

購入ご希望の方はビノテクノ宛(info@binotechno.com)にメールをください。

誘電体ミラーとBLANCA-102SEDビノ 在庫切れ

ここ最近、誘電体ミラーをオプションに指定されるご注文が増えています。開業当初は滅多に注文のなかった反射面ですが、その優れた耐久性が認知されてきたのか、最近は注文の半数以上が誘電体ミラーです。

そのおかげで誘電体ミラーの在庫がついに無くなってしまいました。次ロットはすでに発注済みですが、今のところ入荷時期が不明です。おそらく2ヶ月以上先と思われます。

そして双眼望遠鏡の完成品として販売をしているBLANCA-102SED鏡筒も、在庫切れになってしまいました。供給元の笠井トレーディングにも在庫がありません。こちらも入荷待ちです。

セール期間(3/1-4/30)中にご注文いただければ10%オフで販売させていただきますが、上記商品の場合、少し待っていただくことになります。あらかじめご了解ください。

3周年記念10%オフセール!(3/1-4/30)

おかげさまで今年の4/1にビノテクノは3周年を迎えます。それを記念して10%の値引きセールを開催いたします。対象製品は型番モデルすべてです(特注品は除きます)。期間は3月1日から4月30日までの2ヶ月間。この期間内にご注文いただければ10%オフの価格で販売いたします。販売店様からでもこの特別価格で買えます。どうぞこの機会をお見逃しなく。

60mmEDビノ(設計中)

3次元CADが実用レベルで使えるようになりました。

これまで20年以上2次元CADを使ってきましたが、一念発起して先月から独学で習得しました。これからは3次元CADで全体図を作成し、イメージや干渉の確認を行ってから、2次元CADで部品の手配図を作成する流れになります。

ちなみに今回使用した3次元CADはFusion360というアプリで、破格の安い金額で提供されていたので導入に踏み切りました。色や質感の表現ができるところも気に入っています。

さて、今回紹介している図面は、現在設計中の60mmEDビノです。

鏡筒はSolomon60EDP(アイベル)またはBLANCA-60SED(笠井トレーディング)です。硝材にFPL53が使われているため、15~18倍程度の低倍率では星像がとても小さく、小気味の良い見え方をします。

これらの鏡筒はバックフォーカスがあまりなく、私のお気に入りのナグラー・タイプ4・22ミリは残念ながら合焦しませんが、マスヤマアイピースならギリギリ合焦するので、例えばマスヤマ26mmと組み合わせれば、14X60の贅沢な双眼鏡が実現します。

このビノを、何とか30万円を切る価格で提供したいと考えて設計しました。

「6センチの双眼鏡で30万円は高い!」とお叱りを受けそうですが、このビノに使うEZMはBINOKITやBLANCA-102SEDビノにも使えるので、将来これらのビノを購入する際、EZMを流用されるならその分値引き販売するということでご容赦ください。

 

パン棒はアルカスイス規格のプレートにグリップを取り付けました。運搬時にかさばらないよう着脱可能にしてあります。

 

左側のアリガタレール(ビクセン規格またはアルカスイス規格)がアイピース側に突き出しているのは、重心が接眼部あたりになると予想しているからです。

 

コストダウンのため目幅調整は簡易的な機構にしてあります。目幅調整時は右側鏡筒下のつまみネジを緩めて鏡筒を水平移動させます。つまみネジを緩めている間は鏡筒の平行が崩れますが、締め直すと鏡筒の平行は再現します。これまでの微動機構に比べると少し面倒な使い勝手なので、基本的には「1人で使う」ことを想定しています。高精度に削り出した部品を組み合わせた構造になっているので、長年使っているうちに鏡筒の平行がずれてしまうことはありません。そもそも調整の余地がない構造なので、ユーザーによる調整も不要です。

まずはコストと使い勝手の確認のため、1台製作してみます。

ユーザーレポート(BORG107FL+BINOKIT)

先日納品したBORG107FL+BINOKITのオーナー様から、写真とコメントをいただいたので紹介させていただきます。

通常はご自宅のベランダから観望を楽しまれているとのことです。

架台はiOptronのAZマウントProです。

ピラー脚にはキャスタとアジャスタの両方が取り付けられています。

アイピース交換時のバランス取りのためのウェイトもあります。

【オーナー様からのコメント】
今のところ星が見えていれば仕事が終わってからさっと準備して
星をながめております。用意してすぐ観望できるのは屈折の良い
ところです。
単眼で観望していたときと比べると様々な不満が取り除かれ改め
て星を見る楽しみを噛み締めております。

オーナー様、写真とコメントのご提供ありがとうございました。

BORG60EDビノ(特注品)

対物レンズはすでに生産終了品となっていますが、BORG60ED鏡筒を使った双眼望遠鏡(特注品)です。

対物レンズ、鏡筒、正立ミラー(メガネのマツモト製)、アルカスイス規格のアリガタレール&アリミゾ金具はオーナー様からのご支給です。これにクレードル、持ち手、ファインダ台座、ビクセン規格のアリガタ金具を追加しました。

写真では少し分かりにくいのですが、アルカスイス規格のアリガタレールとビクセン規格のアリガタ金具は直交していて、以前このブログで紹介したパーフェクトバランスの構造にしてあります。このおかげでどの高度ポジションでもフリーストップでピタリと止まります。アルカスイス規格のアリガタレールはパン棒も代用しています。

コストダウンのため目幅調整機構は簡略化してあります。上の写真の向かって右側の鏡筒下のつまみネジを緩めると、2つの鏡筒を連結しているバーに沿って右側の鏡筒を動かすことが出来ます。いつも製作している目幅調整機構に比べると操作が不便で、しかもつまみネジを緩めている間は左右の光軸が一致しないのですが、このビノは基本的にオーナー様専用とのことなので、この構造を採用させてもらいました。下の図は鏡筒を保持しているブロックと連結しているバーのみをピックアップした図(3D CADからキャプチャした画像)です。

実はオーナー様は、今回支給していただいた部品を使って、以前双眼望遠鏡を自作されました。それが下の写真です。

市販のBORG専用鏡筒バンドとアルカスイス規格の金具をうまく組み合わせて形にされたのですが、持ち運ぶたびに鏡筒の平行が狂う不具合が多発するため、今回弊社にご依頼がありました。調べてみると、BORG専用鏡筒バンドとその下に取り付けたアルカスイス規格のアリガタ金具が正しく直角に固定できない、一旦固定できてもすぐにずれることがわかりました。これらは単眼ならまったく問題ないのですが、2本の鏡筒を平行に並べようとすると、致命的な問題です。そこで今回このBORG専用鏡筒バンドは使わず、先述のブロック構造で平行直角を確保しました。またオーナー様は鏡筒平行の調整途中で正立ミラーのミラー調整ネジも触ってしまったとのことだったので、レーザービームを使った弊社のコリメーターで再調整も行いました(思ったほど狂っていませんでした)。

完成後まずは昼間の景色で出来栄えを確認したところ、正立ミラーのXY調整を行わない状態でほぼ左右の視野が一致していました。これなら大丈夫です。

さらに昨晩弊社ベランダから夜空を観望してみました。22ミリのアイピース(16倍)でオリオン座の三ツ星が楽勝に収まる視野は爽快でした。手持ち双眼鏡より高く、10センチ双眼望遠鏡より低い倍率の楽しさを発見した気分です。

今回製作したビノの重量はアイピースを除いて3.3kg。きっと稼働率の高い機材になると思います。

FOT104ビノ&107FLビノ

先日FOT104ビノを納品したお客様から、運用状況の写真を頂いたので紹介させていただきます。

架台はPanther160、三脚はAstrophysics Eagle6です。アイピースはナグラー・タイプ4・22mm。鏡筒、アイピース、EZMと同じ緑色で統一されて美しいです。

豪華な10センチビノの競演です。左側は冒頭に紹介したFOT104ビノ、右側は1年半ほど前にご購入いただいた107FLビノ(BINOKIT試作品)です。

FOT104ビノのアイピースはNikon12.5mm(通常はEICレンズを付けて10mm相当で使用)。107FLビノのアイピースはナグラー・タイプ4・22mmです。

架台はノースマウントCT-30、三脚はMORE BLUEの50mm大型カーボン三脚です。費用はそれなりに掛かりますが、快適な観望が約束される組み合わせです。こういうチョイスはとても参考になります。

BORG107FL + Binokit

すでに納品済みですが、BORGの現フラッグシップモデル107FL対物レンズ(D=107mm, f=600mm)を双眼望遠鏡化キットに取り付けた双眼望遠鏡です。

107FLは双眼望遠鏡化キット開発時に想定していた最大の対物レンズで、こうしてあらためて組み合わせてみるとやはり格好いいです。