星ナビ7月号にビノテクノが紹介されました

6/5発売の星ナビ7月号に「趣味全開のガレージメーカー訪問」という特集記事でビノテクノが紹介されました。なんと見開き4ページです!豊富な写真とツボを押さえた文章で、とてもうまくまとめていただきました。今夏以降発売予定の新商品(ビノテクノHPでは未発表)もこっそり紹介してあります。

これからもワクワクするような機材を提供していきたいと思っておりますので、どうかみなさんよろしくお願いします。

BINO-60ED on スコープテックZERO

スコープテックZERO経緯台を入手しました。発売前から気になっていて「そのうち買おう」と思っていたらすぐに売り切れてしまいました。再び天文ショップの店頭に並ぶようになったので今度は早めに買いました。

搭載可能質量7kgということなので、アイピース含めて約5kgのBINO-60EDを載せてみました。三脚はSLIKの中型タイプです。

カタログスペック通り、重量的にまったく問題ありません。微動があるので中~高倍率が使えます。晴れたら月や惑星を楽しもうと思っています。

フォークの角度をうまく選ぶと鏡筒はきちんと天頂を向きます。フォークの角度が変えられて、しかも菊座でしっかり固定されるのがこの経緯台のいいところです。

アリミゾ金具は笠井トレーディングAZ-3アリミゾ金具に換装しました。オリジナルのアリミゾ金具は、アリガタ金具をボルト先端で押すタイプなので、クランプするたびにアリガタ金具に痕が残ります。個人的にこの仕様はあまり好きではないので換えました。

電視観望

最近電視観望を始めました。

Big Binoのホームページ(私のプライベートなホームページ)に詳しく掲載しましたが、市街地でもびっくりするぐらいよく見えます。電視観望にもいろいろな楽しみ方があるようですが、私の場合は中口径長焦点距離で映す系外銀河が楽しいです。25センチ双眼望遠鏡ではどんなに暗い空でもここまでは見えません。

直接星の光を見る観望ではないので正直多少の違和感が残りますが、そこは割り切って楽しんでいます。

ただし、球状星団や散開星団は従来どおりのダイレクト眼視(直接星の光を見るスタイルの眼視)がいいなと思いました。デジタルの場合輝星は「大きな白丸」で表現されますが、優秀な光学系を使ったダイレクト眼視なら輝星は「明るい点」で表現されます。やはり星の集まりは、点像の星の集まりとして見たいです。

これから当面の間、系外銀河や惑星状星雲は電視観望で、球状星団や散開星団は双眼望遠鏡で、それぞれ楽しんでいきたいと考えています。

10.2cm対物レンズユニット 残り1セット!

タイトルの通り、新春セール特別価格で販売しているBINOKITオプションの10.2cm対物レンズユニット(2本ペア)が残り1セットとなりました。予告通りこれがなくなり次第このセールは終了となります。

また今後、これと同じ仕様の対物レンズユニットを販売する予定はありません。ご検討中の方はこの機会をお見逃しなく。

新春セール 10.2cm対物レンズユニット特売

新春セールとして、BINOKITオプションの10.2cmED対物レンズユニット(2本ペア)を特売価格で販売します。

特売追加金額 120,000円(税別) / 通常追加金額 150,000円(税別)

ちなみにこれにBINOKIT(アルミミラー仕様)を組み合わせた場合の価格は、368,000円(税別)になります(通常税別398,000円)。新品の10センチED双眼望遠鏡がこの価格で買えるチャンスをどうぞお見逃しなく。

※ このセールは10.2cmED対物レンズユニットの在庫がなくなり次第終了します。

謹賀新年

旧年中はたいへんお世話になりました。今年も観望が楽しめる機材をいろいろ提案していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

ユーザーレポート(107FLビノ)

以前納品したBORG107FLビノのオーナー様からユーザーレポートをいただいたので紹介させていただきます。

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borg107fl BINOKITをドームに設置してから毎日のように星を観ています。M33や74の様な淡い銀河やM1とか…淡いディープスカイがフィルター無しでリアルに観えるって本当に凄いと思います。光軸が微調整出来る事で両眼の網膜のセンサーが総動員出来るからでしょうか、8インチのドブに双眼装置(光軸調整不可)を着けて観るより明瞭にみえます。特にイーソス10mmで観るアンドロメダは凄い、M32とM110を視野の両端に見据え中央に視野いっぱいに広がるアンドロメダが宇宙に浮いている…って感じられる。ホントBINOKITに出会えて良かったです。

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オーナー様、レポートありがとうございました。供給者冥利に尽きる言葉に満ち溢れています。

別にいただいた情報によると、写真の左側に写っているファンはアイリスオーヤマの除湿器だそうです。結露で湿った鏡筒に乾燥した風を送るためです。4時間のタイマー作動で観測所内の湿度が40%ぐらいに低下するとのことです。

ちなみにこの機材に関しては、ビノテクノで107FL対物レンズとのドッキングは行っておりません。BINOKITのみをオーナー様に納品しました。左右鏡筒の平行はBINOKIT単体で確保してあるのでこういう納品が可能です。すでに実績のある対物レンズは想定外の干渉もないので、輸送トラブルを避けるため、ビノテクノでの対物レンズのドッキングは基本的に省略しています。

不在通知(11/27-29)

勝手ながら11/27(金)から11/29(日)の間、不在になります。メール等の回答は11/30(月)以降になります。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。

Founder Optics FOT85ビノ

Founder Optics FOT85双眼望遠鏡です。お客様のご要望でEZMのリングの色を鏡筒と合わせました。現行ロットの鏡筒はもっと明るい色ですが、この鏡筒は旧ロットのため、渋い緑色になっています。

EZMの色が少し明るく見えるのは、アルマイトの出来栄えというより、パーツ表面の粗さの影響です。鏡筒側のパーツは風合いを出すためにわざと表面が荒らしてあるのに対してEZM側はツルツルです。このため少しだけ違った感じになります。

それでもこうしてほぼ同じ色にそろえるとやはりかっこいいですね。

高齢者こそ双眼望遠鏡!

私事で恐縮ですがあと1年ちょっとで還暦を迎えます。40年前は想像もしていなかった事態です。悲しいかな「見る力」の衰えを感じる今日このごろです。

それでも観望が楽しめるのは双眼望遠鏡のおかげと感じています。

いうまでもなく双眼望遠鏡の最大のメリットは、両目で見ることによる認識力の向上です。このメリットの効果をこれまでは、不思議な立体感やライブ感とアピールしてきました。これに加えてこれからは、目が衰えてきても楽しめることをアピールしていきたいです。

私と同世代、あるいはそれ以上の世代の方、ぜひ双眼望遠鏡で、天文ライフの寿命延長をお図りください。

セレストロン StarSense Explore 使ってみました

すでにネット上で話題になりはじめているセレストロン製StarSense Explore(スターセンス・エクスプローラー、以下”SSE”)を使ってみました。これは画期的な導入支援装置です。

詳しくは下記の動画やサイトをご覧いただきたいのですが、スマホをセットするだけで望遠鏡のナビゲートができます。

紹介動画

ビクセンのサイト/StarSense Explore DX130AZ

これまでの導入支援装置は、アライメントのため「既知の星を望遠鏡の視野に入れる」必要がありました。ところがSSEではその必要がありません。夜空の適当な方向に向ければ、どこを見ているかをSSEが自動的に判断します。あとはスマホから見たい天体を入力すれば、望遠鏡を動かす方向を教えててくれます。目標に近づくと星図ソフトが拡大モードになり、さらに細かくナビゲートしてくれます。20~30倍程度の低倍率ならほぼど真ん中に入ります。

SSEには対物レンズのような集光パワーのある光学系はなく、大きめの平面鏡があるだけです。それなのに肉眼で2等星が見えるぐらいの空でもちゃんと動作します。「スマホには見えてるんだ」とあらためて感心します。

ただしスマホのジャイロ機能も使う関係で、比較的新しいスマホでないと使えないようです。私はたまたま昨年、数年ぶりにスマホを新調したので問題なく使うことができました。

またSSEのスマホホルダには、スマホの位置を上下左右に微調整する機構があります。これはスマホの筐体に対してカメラの位置が機種によって異なることに対応する機構です。これとは別に、望遠鏡の視野中心とスマホの視野中心を合わせる作業は専用のスマホアプリで行います。昼間の景色などを使って、スマホに映った画面をドラッグして行います。これもとても簡単な作業です。

今回購入したのはStarSense Explore LT 70AZという7センチ屈折経緯台で、3万円以下でした。従来の導入支援装置の価格を考えると、驚異的な価格です。SSEだけでもお釣りが来ます。エンコーダ(角度検出器)を架台に埋め込む必要がないので、このような低価格が実現したと思われます。

と、ここまでバラ色の話をしてきましたが、実は大きな問題があります。販売店の話によると、SSEの部分だけ外して使うことをメーカーは許していないそうです。もちろん、オーナーさんが個人的にやるのは止めようがありませんが、少なくとも販売店やビノテクノのようなガレージメーカーが、取り外して別の鏡筒や架台に取り付けた写真をネットに掲載したり、同様に、取り付け方をネットで紹介したりすると、訴えられる可能性があるそうです。

SSEは今のところ望遠鏡(どちらかというと初心者向け鏡筒)とのセット品しかなく、伝聞情報によれば、単体販売の予定はなさそうです。

個人的には、SSEこそ眼視派が待ち望んでいた、コスパ最高の導入支援装置と思っています。これを高剛性のフリーストップ架台に取り付ければ、快適な観望スタイルが約束されます。そう思ってLT 70AZを購入し、取り外してノースマウントに取り付けたのですが、そのあと、ネット紹介NGを知りました。このブログで紹介できないのがとても残念です。

フォーカサー2個(中古品) 処分販売します

※ 完売しました(2020.09.29)

※ ご注文いただいた方と連絡が取れなくなってしまったため、再度販売します。(2020.09.27)

※ 売約済み(2020.09.13)

笠井トレーディング製「高機能DXマイクロフォーカス接眼部」の中古品を2個、処分販売します。

1個は正常動作品ですが、もう1個は落下事故品でジャンク扱いです。破損部品を交換して再調整しましたが、EZMと重いアイピースを取り付けると、ときどきクレイフォード機構が空回りします。ただし、EZMとアイピースがずり下がることはありません。

販売価格は次のとおりです。

笠井トレーディング製高機能DXマイクロフォーカス接眼部(BORG互換リング付き、2インチ防塵キャップ付き、2インチ→アメリカンサイズアダプタ無し)

正常動作品(1個) 15,000円(税別)

ジャンク品(1個) 3,000円(税別)

※ 送料無料

※ 笠井トレーディングからの販売はすでに終了している製品です。

※ 販売当時の新品価格は、接眼部単体で32,000円、BORG互換リングが3,800円(いずれも税別)でした。

購入ご希望の方はビノテクノ宛(info@binotechno.com)にメールをください。

TOA150ビノ

先月納品されたTOA150ビノです。元請けはアイベル様、架台と全体調整は中央光学様、EZMとクレードルのみビノテクノが担当しました。下の写真は、出荷直前の状態です。中央光学様の社屋内で撮影しました。

EZMは銀ミラーの特注品。対物側のミラーはラージサイズです。

架台は25センチ用フォークをベースにした経緯台とのことです。架台が大きいのでTOA150鏡筒(1本あたり約15kg)が小さく見えます。

天頂ポジションでの見易さに配慮して、上下軸は水平軸に対して少しだけオフセットしてあります。さすがは中央光学様、配慮が行き届いています。

クレードルの目幅調整機構はいつもの構造です。鏡筒バンドを含めると片側だけで20kg近くあるはずですが、目幅調整ハンドルを回すと、ストレスなくスルスル動きます。

ビノテクノは設置作業に参加していないので、この写真はアイベル様から提供していただきました。お客様観測所に設置完了されたTOA150ビノの勇姿です。これで見る星空はどれほどのものかと、想像するだけで興奮します。

ユーザーレポート(TOA130ビノ)

以前納品したTOA130ビノのオーナー様からユーザーレポートをいただきました。紹介させていただきます。

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5月に納品いただいたTOA-130NFBビノですが、夕空の金星に少し向けたきりに長い梅雨が来てしまい、しばらく使えず、今になってやっと一通り使ってみることができました。

月と惑星を心ゆくまで楽しみたいという希望から望遠鏡選びを始め、色々な候補から最終的に選んだTOA-130NFBビノですが、期待や想像を遥かに超える景色を見せてくれています。

月を見たときには度肝を抜かれました。LE-50(20倍)で全景を眺めると、まるで自分が宇宙に飛び出して、月に近づいて見ているかのような圧倒的な臨場感とコントラストです。これまでそれなりに多くの望遠鏡を覗いてきたつもりですが、その中で間違いなくダントツの1番でした。気流が悪くなると自分と月のあいだを空気の塊が流れていくのが容易に分かり、両目で眺めている没入感と相まって、まるで自分が地球代表となって宇宙を見上げているような感覚に陥ります。

TAK-3.3UW(303倍)は双眼で使うと鼻がぶつかって見かけ視界が75度ほどに制限されますが、強烈にシャープな中心像と広い視野で、しかも像劣化の僅少なミラー反射像で、おまけに双眼なのでこれ以上ない好条件です。陰影の出にくい満月でも、山脈を追っていくだけで全然飽きません。詳細な月面地図と照らし合わせて一つひとつの地形をじっくり時間を掛けて追っていきたいと思います。

TAK-3.3UWで月を見るとき、アイポイントよりもわずかに目を上方にずらすと色収差が発生し、大気色分散をうまく打ち消せるポイントがあります。その眼位置で月を眺めるのがコツだと思っています。

このアイピースは、鏡筒を単眼で使ったときにも楽しめるように…と思い奮発して購入したものでしたが、この月を見てしまうと、単眼で使う日は来ないかもしれません。面倒でも双眼にして使いたくなります。

とはいえ、単眼と双眼を比べると、設置の面倒さは架台部分の差くらいです。クレードルに鏡筒を載せるだけで光軸がほとんど正確に揃うので、右側ミラー裏のツマミで微調整を掛ければすぐに使えます。筒先の向き(高度)が変わると両目の像がわずかにずれますが、先のツマミで5秒もあれば調整できるので、まったく問題になりません。目幅調整機構は軽い力でスルスルと動かせ快適です。運用面では、単眼と比較したデメリットは「架台が重くなる」だけだと感じています。

※今回ご用意いただいた架台は、高速駆動時のモーター音が周囲の雑音にかき消されやすいタイプで、マンションのベランダでも安心して使えました。

TOA-130NFBビノでは惑星や銀河、星雲なども見ていますが、感想を書き始めるときっと止まらないのでやめておきます。とにかく、高倍率でもじっくり眺めていたいという欲求から自動追尾経緯台を選んだのは大正解でした。

まだ少ししか使えていませんが、今の私の思う双眼望遠鏡の最大のメリットは「初見で取り込める情報量が単眼よりも多い」ことだと感じています。双眼で見えた模様は、その後単眼で見直せばきちんと確認できます。しかし、パッと覗いた瞬間にどれだけの情報を取り込めていたか?の差が双眼と単眼では明らかで、その差が双眼望遠鏡に独特の感動を生ずるのではないかと思います。

これからこの望遠鏡を使い続け、10年、20年後にどのような感想を抱くようになっているのか分かりませんが、ひとまず滑り出しとしては順調です。これからもっと星の世界を楽しんでいきたいと思います。素晴らしいきっかけを与えてくださり、どうもありがとうございました。

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オーナー様、こちらこそ感動のおすそ分けをありがとうございました。「地球代表」の表現はとても素敵です。双眼望遠鏡で月面を見ていると、たしかにそんな気持ちになりますね。どうぞ引き続き観望をお楽しみください。

※ 納品前の画像です。