星をもとめて ご来訪お礼

9/23京都府るり渓で開催された星まつり『星をもとめて』に出店しました。ご来訪いただいたみなさま、ありがとうございました。

今回デモ展示したBLANCA-125SEDビノは予想以上に好評でした。とりわけ日没後の月面観望は、目の肥えたマニア様たちにもご満足いただけました。明るい対象でも色収差の出ないこの鏡筒はかなり優秀です。

 

胎内星まつり ご来訪お礼

予定通り8/24-25と胎内星まつりで出店し、たくさんの方にご来訪いただきました。ありがとうございました。みなさんからいただいた貴重なご意見を反映して、さらに商品を洗練させていきます。どうか今後ともよろしくお願いします。

8/24の夕暮れ。このあと月面を双眼望遠鏡で見ていただきました。

 

購入を検討されているダースベーダー様ご一行(もちろん冗談です)

明日から胎内星まつり

いよいよ明日(8/24)から胎内星まつりが始まります。先日このブログにも書いた通り、ビノテクノも出店します。

今年はデモ機として、BORG双眼望遠鏡化キット(試作品)を持参します。BORG80φ鏡筒用の対物レンズを2本、先端にねじ込んだら双眼望遠鏡になるというキットです。まだいくつか改良点があるので完成形ではありませんが、ご覧になればそのコンセプトが理解いただけると思います。

いくつか特売品も用意しております。どうぞ気軽にお立ち寄りください。

世間が狭いのではなく・・・

今回は望遠鏡と関係ない話です。

例えば、趣味で知り合った人が同級生の知り合いだとわかったとき、わたしたちはよく「世間は狭いね」と言います。

20年以上前、ある集まりでまさにそういうことがわかり、「世間は狭いね」と言ったら、ある年上の方から素敵な言葉をもらいました。

「服部君、それはね、世間が狭いんじゃないの。あなたの世界が広がったのよ。」

これ以来、この言葉は私のお気に入りです。

知り合いがつながるたびに、自分の世界が広がったと喜んでいます。

自作の意義

20年ほど前、私が25センチ双眼望遠鏡『BigBino』を製作したころ、望遠鏡の『自作』はその意義が少し勘違いされていました。自作は低コストで望遠鏡を得る手段、出来栄えは日曜大工レベル、と見られていました。これは、当時の天文雑誌のミスリードによるものもありました。自作コーナーで紹介される機材へのコメントで、そう見ているのがよくわかりました。あくまでメーカー製が上で、自作は下、そういう位置づけでした。

ところが、BigBino製作をきっかけに知り合った自作派の達人たちの作品を見ると、そんな認識がまったく的外れであることがわかりました。金属加工はプロレベル。高性能な光学系、眼視に特化した鏡筒、使い勝手にこだわった架台など、こだわる部分は徹底的にこだわり、不要と思う機能はばっさり切り捨てていました。そもそもの製作の動機が、「メーカー製にないから」あるいは「メーカー製に満足できないから」ですから、出来上がったものは突き抜けていました。もちろん「安く作るため」という視点はありません。実際、メーカー製を買うよりも多くのお金を費やしたはずです。

もちろん、メーカーにはメーカーの事情があります。メーカー製はたくさん売れることが最も大事です。たくさん売れることを前提にして部品を大量発注し、コストを下げています。売れなかったらたいへんなことになります。そのため、スペックは最大公約数的なものにならざるを得ません。

さて、約20年経ち、その後どうなったか。

昨年まで仲間と開催していたスターパーティーに集まってきていた機材を眺めると、自作は減ったように思います。正確に言えば、オール自作は減り、メーカー製を少し改造した機材は多くなっていました。これは、この20年間でメーカー製の多様化が進み、天文ファンの欲しいものが簡単に手に入るようになったからだと推測しています。また、インターネットの普及で海外の機材も入手しやすくなり、ますます選択肢が増えたからだと思います。

それでも今なお自作をされる方というのは、目指すところが相当高いところにあります。そういう機材と、そういう機材を作る人に出会えることを、今も楽しみにしています。

ボールポイントを片手で回すワザ

ボールポイント(レンチ)の続編です。

ワザというほど大げさな話ではありませんが、

ひとりで機材の組み立てや分解を行うとき、ボールポイントが片手で回せると何かと便利です。片方の手で組み立てたい(あるいは分解したい)部品を持ち、もう一方の手でボールポイントを回せば、安全かつスピーディーに作業が行えます。

片手で回す方法は他にもいろいろあると思いますが、今回紹介する方法は、私が若いころ職場で出会ったプロのメカニックさんから教えてもらった方法です(この方法が一般的かどうかは不明です)。

写真のように、ボールポイントの長い方を中指と薬指の間に挟み、短い方の先端に親指の腹をあてがいます。このように持ってボールポイント先端をボルト頭に差し込みます。あとはボールポイントの長い方を軸として、できるだけぶれないように注意しながら親指だけでくるくる回します。慣れればすぐできるようになります。さらに慣れると普通のレンチでもできるようになります。

ちなみに私の場合、締める時は右手がやりやすく、緩める時は左手がやりやすいのですが、プロはどちら自由自在です。回す速度も、私はせいぜい1秒間に1回転程度ですが、プロは1秒間に2回転以上回せます。そこまでの域に達すればさらに便利ですが、機材のボルトはそれほど多くないので、天文ファンとしては片手でできるだけで十分です(笑)。

余談ですが、技能五輪選手のデモンストレーションを見たことがあります。冒頭バイス(万力)のハンドルを回すスピードに度肝を抜かれました。1秒間に4回転以上回していたと思います。彼らは「アスリート」と呼ぶべき存在です。

それはさておき、このワザが使えるのは、ボルトが緩んでいるときだけです。最後に締め込む時や最初に緩める時は、ボールポイントの短い方の先端(ボール状になってない方の先端)をボルト頭に差し込み、長い方を持って力を入れます。さらに言うなら、力を入れる時は自分の手前に引っ張る方向が安全です。奥へ押すように力を入れると、急にゆるんだり、レンチの先端がボルトから外れたりしたとき、手を構造物にぶつけてけがをすることがあります。

いずれにしても機材の組み立てや分解は、重量物運搬もあるので危険な作業です。できるだけ安全な方法を身に着けられることをお勧めします。楽しいはずの趣味で怪我をしてしまったら元も子もありません。

 

ミシェル・クワンの名言

今回は望遠鏡や星と関係のない話題です。

昨日ピョンチャンオリンピックが終わりました。私もそうですが、連日テレビの前で観戦していた方も多いと思います。日本人に限らず、アスリートたちがこの舞台で最高のパフォーマンスを見せてくれました。

オリンピックはなぜこんなに感動できるのか?

私自身はスポーツとは無縁の人生を送ってきたので技術的なことはわかりませんが、それでもあの場に立つことがどれだけ大変なことかぐらいのことはわかります。オリンピックは、各国で『天才』と呼ばれる人たちが死ぬほど努力をしても、メダルの取れる保証がない厳しい世界です。運不運もあります。それでも結果にかかわらず私たちは、アスリートに拍手を送りたくなります。なぜなのか?

そんなときに聞いたのがミシェル・クワンの言葉です。彼女は98年長野大会の女子フィギュア金メダル候補でしたが、15歳のタラ・リピンスキーに負けて銀メダルでした。そして次のオリンピック、母国開催のソルトレークシティ大会でも金メダルは取れませんでした。

その彼女の言葉です。

「私はオリンピックで金メダルを取るのが夢だった。夢をつかむのがスポーツなら、夢に届かないのもまたスポーツ。でも、夢をつかむために精一杯努力することこそがスポーツなのだ。私は今まで精一杯努力した。だから夢をつかめなくても悔いはない」

この言葉は、昨年浅田真央さんが引退表明した時、NHKのスポーツ解説者、刈谷富士雄さんがラジオで紹介してくれました。私はその時初めて知りました。

ミシェル・クワンもそうですが、浅田真央さんも悲運のアスリートと言えます。

2006年トリノ大会は、その年のグランプリファイナルで優勝していたにもかかわらず、年齢不足で参加できませんでした。2010年バンクーバー大会ではノーミスの演技だったのですが、キム・ヨナに阻まれ銀メダル。2014年ソチ大会ではショートプログラムで大失敗をしてしまい、メダルとは程遠い順位で終わりました。

それでも彼女は日本の女子フィギアで、おそらくもっとも人気のある選手です。ミシェル・クワンの名言を聞いて、その理由が腹に落ちました。浅田真央さんが精一杯努力していたことを、私たちもよく知っているからです。

翻って、私は何かのために精一杯の努力をしているかと自問すれば、自信がありません。だからこそ、アスリートたちの活躍や生き様がまぶしいのです。

 

気になる機材の購入はお早めに

中国や台湾には望遠鏡のOEMメーカーがいくつかあります。これらのメーカーは、一般ユーザーに直接販売することはありません。自社ブランドもありません。世界中のエンドユーザー向けメーカーやディーラーへ製品を供給する黒子的存在です。自社製造していると私たちが思っている製品も、実はこういったOEMメーカーで製造されている場合が多いようです。ただし、各供給先の仕様や要望に合わせて大なり小なりデザインが変えてあるので、まったく同じものが複数のブランドで販売されることはありません。

また、これらOEMメーカーへの発注は、例えば屈折望遠鏡なら最低100本以上と言われています。大量発注しないとコストが下がらないからです。当然発注者(エンドユーザー向けメーカーやディーラー)は全量買取なので、市場で売れなかった場合のリスクは発注者が負います。

そして多くの場合、初回発注分でその製品は終わりです。よほど売れる見込みがなければ追加発注はありません。仮に追加発注したとしても、OEMメーカーの都合で供給停止になる場合があるようです。

そういうわけで、気になる鏡筒やアイピースは早めに購入されることをお勧めします。

「忙しい」ということばの怖さ

2017年も残すところあと一日。みなさんますます忙しい時間をお過ごしとお察しします。

この「忙しい」ということば、普通によく使いますが、私はあるときこのことばの怖さに気づいて以来、慎重に使うようにしています。なぜなら、「忙しい」は、自分の優先順位を示しているからです。

身近な例でいえば、「仕事が忙しいから家族と過ごす時間がない」は、「家族と過ごす時間より仕事を優先する」を意味します。問題は、この優先順位を相手(この場合は家族)が納得するかどうかです。昭和のモノカルチャーの時代なら「そんなのあたりまえじゃん」で終わりですが、今はそういう時代ではありません。その優先順位に家族が不満を持っていると、家族は大きなストレスを抱えます。

同様に、「・・・で忙しい、だからコレコレができませんでした」という言い訳は、その優先順位を相手が納得する場合のみ成立します。納得されない可能性があるなら、言わない方がいいです。無神経に自分の優先順位を押し付けてしまうと、後回しにされた相手の怒りに火をつけます。

もちろん逆の立場の時もあります。お願いしてあったことがなかなかしてもらえず、催促したときに「すみません、コレコレで忙しくて、、、」と言われた場合、その優先順位に納得できないと「ああ、私がお願いしたことはそれよりも優先順位が低いのね」と、がっかりします。

「忙しい」ということばは本当に怖いです。

加工屋さんの身も蓋もない話

これももう10年以上前の話です。

仕事で知り合ったある金属加工業の営業さんにこんな質問をしました。「御社は難しい加工もきちんとそつなくこなされています。やはり腕のいい職人さんをたくさん抱えていらっしゃるんですか?」

「まあそれも大事かもしれませんが、」という前ふりで始まったその営業さんの答えは、私にとって意外な内容でした。

「まあそれも大事かもしれませんが、一番大事なのはいい工作機械を買うことですね。それがあれば、すごい職人でなくてもきれいに加工できますよ。」

私の頭の中にあった、金属加工の古いイメージが音を立てて崩れました。凄腕の職人さんが、長年の経験を頼りに工作機械を操って部品を仕上げていく世界は、このときすでに昔話になりつつありました。

今日、名古屋ポートメッセで開かれている工作機械見本市『メカトロテックジャパン』に行ってきました。工作機械は今も進化し続けています。