「忙しい」ということばの怖さ

2017年も残すところあと一日。みなさんますます忙しい時間をお過ごしとお察しします。

この「忙しい」ということば、普通によく使いますが、私はあるときこのことばの怖さに気づいて以来、慎重に使うようにしています。なぜなら、「忙しい」は、自分の優先順位を示しているからです。

身近な例でいえば、「仕事が忙しいから家族と過ごす時間がない」は、「家族と過ごす時間より仕事を優先する」を意味します。問題は、この優先順位を相手(この場合は家族)が納得するかどうかです。昭和のモノカルチャーの時代なら「そんなのあたりまえじゃん」で終わりですが、今はそういう時代ではありません。その優先順位に家族が不満を持っていると、家族は大きなストレスを抱えます。

同様に、「・・・で忙しい、だからコレコレができませんでした」という言い訳は、その優先順位を相手が納得する場合のみ成立します。納得されない可能性があるなら、言わない方がいいです。無神経に自分の優先順位を押し付けてしまうと、後回しにされた相手の怒りに火をつけます。

もちろん逆の立場の時もあります。お願いしてあったことがなかなかしてもらえず、催促したときに「すみません、コレコレで忙しくて、、、」と言われた場合、その優先順位に納得できないと「ああ、私がお願いしたことはそれよりも優先順位が低いのね」と、がっかりします。

「忙しい」ということばは本当に怖いです。