これももう10年以上前の話です。
仕事で知り合ったある金属加工業の営業さんにこんな質問をしました。「御社は難しい加工もきちんとそつなくこなされています。やはり腕のいい職人さんをたくさん抱えていらっしゃるんですか?」
「まあそれも大事かもしれませんが、」という前ふりで始まったその営業さんの答えは、私にとって意外な内容でした。
「まあそれも大事かもしれませんが、一番大事なのはいい工作機械を買うことですね。それがあれば、すごい職人でなくてもきれいに加工できますよ。」
私の頭の中にあった、金属加工の古いイメージが音を立てて崩れました。凄腕の職人さんが、長年の経験を頼りに工作機械を操って部品を仕上げていく世界は、このときすでに昔話になりつつありました。
今日、名古屋ポートメッセで開かれている工作機械見本市『メカトロテックジャパン』に行ってきました。工作機械は今も進化し続けています。