『趣味』について思うこと

「趣味とは?」と問われればいろいろな定義がありますが、私が聞いた中でもっとも納得したのが、経済的合理性のない行為という定義です。つまりコスパ(コストパフォーマンス)とは無縁の世界です。

「そんなもの買うならこっちの方がいいのに」「自分で作るより買った方が安いよ」、、、すべて要らぬおせっかいです。ご本人はこっちがいいんです。自分で作りたいんです。それが楽しいんです。そう、楽しいかどうかが重要な尺度です。

また、趣味は深くなればなるほど、その方向性もどんどん細分化していきます。しかしその最先端にいる人たちの多くは、別の方向にいる人たちと仲良くやってます。それは、そもそも方向性に正解も不正解もないことをよく理解されているからです。また、そこにたどり着くまでにどれだけの努力が必要だったかを想像することができ、お互いをリスペクトしているからです。

私自身は起業してしまったので、望遠鏡については『趣味』と言えなくなってしまいましたが、約20年スターパーティーの主催をさせていただいたおかげで、趣味というものを深く理解することができました。この理解をこれからは製品に反映していきたいと考えています。

日本の空が暗くなった?

あまり実感はありませんが、日経ビジネス9月25日号によると、日本の夜の明かりは減少傾向にあるそうです。ただしその理由は国民の省エネ意識の向上ではなく、夜の経済の衰退だそうです。人口減少、高齢化、健康志向、SNSの普及などで夜遊びする日本人が減ってしまったため、夜の歓楽街はじり貧、24時間営業だったお店も深夜は閉店するようになりました。

空が暗くなるのは天文ファンにとって喜ばしい傾向ですが、夜の経済の衰退は、回りまわって昼の経済にも影響するそうです。手放しで喜んでいいものか、微妙です。