空が明るくなった!?

昨年ぐらいから私の自宅がある三重県桑名市や、プライベート観測所がある三重県北部郊外で「妙に空が明るい」と感じ始めています。

以前は自宅からの電視観望で冗談みたいによく映ったM51が、最近は「あれっ?」と思うぐらいしょぼい映りです。望遠鏡のメッキが曇ってきたのか、はたまた冷却CMOSカメラが劣化したのかといろいろ疑いましたが、そういう事実は見つかりませんでした。

プライベート観測所でも以前は夜半、透明度がよければ星がぎらぎら輝き、天の川もよく見えたものですが、最近そんな日はとんとありません。

これって単純に空が明るくなったってこと?と思ってGoogleで光害について調べてみたら、こんな記事が見つかりました。

省エネのために街灯をLEDに変えたら、光害が増えたという研究結果

5年以上前の記事ではありますが、私の近所で起きていることはこれだと思いました。私の自宅あたりは一応住宅街で、何年も前から町内会が熱心に街路灯のLED化を進めています。既存の街路灯をLEDに交換するだけでなく、住民からリクエストがあればさらにLEDの街路灯を増やしています。しかも交換したLED照明は、旧来のタイプとは比べ物にならないぐらいまばゆいです。星が見えなくなっている原因はもうこれしかありません(思い込み強め)。毎年参加している町内会総会で「今年は何基交換しました。何基追加しました。」という報告を呑気に聞いていた私は今ごろになって事態の深刻さに気づきました。でももう手遅れです。

今世紀の終わり頃、日本の人口は今の半分ぐらいになるという予測で、それに伴って光害も減るのではと密かに期待していたのですが、どうも光害は減りそうにありません。人が住んでいなくてもLED照明だけは煌々と照っているシュールな街の夜を想像するとぞっとします。