先週紹介した方とは別のお客様から、納品したビノの写真とコメントをいただいたので紹介させていただきます。
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おとといの金曜と昨日の土曜日は晴れましたので早速観望に行ってきました。行ったのは観測所のある美瑛町です。観測所は知人の所有物ですが、使わないのでそこをお借りして使っております。
金曜日は夜露が多くその上-2℃と冷え込んだので霜も結構降りました。
使用マウントはAZマウントProです。
最初ちょっと心配したEMZの調整ですが、思ったよりも簡単で、暗い現場でも左右のスリーブの平行は問題なく出すことができました。 またXY調整のネジですが、これも簡単にできるので問題ありませんでしたが、意外とアイピースの交換だけでもXYがずれていることがあって、結構頻繁に調整がいると感じました。
金曜日はファーストライトになりますので期待していましたが、思ったよりあまりいい感じに見えず、おまけに目の熱と湿気でアイピースが頻繁に曇り、あまりいいコンデションではありませんでした。 特に網状星雲とかM31は以前に見た私が他に持っているBLANCA-110EDの方がよく見えたような印象を受けました。たった8mmの差がこんなに出るものかとちょっと不安でした。 また、アイピースの重量差によるアンバランスから導入精度が悪くなったり、高度回転軸が回ってしまったりと言う問題点も有り直さないとなりません。 このアンバランスは鏡筒が届いて自宅でマウントに載せてみたときにすでに気が付いていたことなので、ヤフオクですでにカウンタウェイト用として600gのウエイトを落札していましたが、これは昨日の夕方届きました。 このウエイトに使うシャフトは手持ちのもので六角形のアルミのシャフトがあり、その太さがちょうどいいのでそれでカウンタウェイトを作りました。 その画像もお付けします。
昨日はすごく良い天気でしたので、再確認のために行ってきました。 この日は夜露も殆ど降りなかったので霜も少なめでした。 最初は網状星雲を導入しました。笠井トレーディングのSWA32mmで見てみるとNGC6992の方はうっすらと存在が分かりましたが、UHCフィルタを付けてみるとはっきりとまではいかないまでもより濃く見ることができました。でもさすがに双眼です。ずっと見ていても目が疲れないのでだんだんと濃淡やら入り組んだ感じが見えるようになってきます。 また、NGC6960の方はフィルタで見るとうっすらとその存在が分かります。前日の金曜日とはだいぶ違います。
北アメリカ星雲です。これもSWA32mmとUHCフィルタ使用ですが、導入が終わった時はよく分かりませんでしたが、微動であちこち動かしてみてちょうどメキシコ湾のあたりが見えたときはあまりにはっきり見えるので思わず笑ってしまいました。ノーフィルタでも存在は分かりましたが、当たり前ですがUHCフィルタを付けた方がより濃く見えます。
M57です。これはペンタックスXW7mmとノーフィルタで見ましたが、淡いですがまるでたばこの煙の輪がポッカリ浮かんで見えるように見えます。UHCフィルタを使うとより白くなってやはり浮かんでいるように見えました。
M27です。これもXW7mmとUHCフィルタですが、白い塊のようなものが浮かんでいるように見えますが、そらし目だと亜鈴状になっているのが分かります。
らせん状星雲です。これはSWA32mmですがノーフィルタだとやっぱり10cmですね、ほとんど存在が分かりませんでしたが、UHCフィルタを付けるとうっすらとドーナツ状の大きな物があるのが分かりました。
いよいよM31です。これもSWA32mmを使いましたが、約3°の視野いっぱいに広がって見えます。また気のせいか銀河の北側がより濃く見えましたし宇宙に銀河が浮いているようにも見えます。これは今まで単眼では気が付きませんでした。 20年近く前に45cmのドブソニアンを持っていたことがありましたが、もう古い記憶ですが、それの単眼で見るよりも臨場感があるような感じがします。もちろん腕の暗黒帯の見え方など細かな描写は45cmの方が上ですが。 でもこれはまる間近で見ているような気がしました。
二重星団ですが、SWA32mmを使いましたが、まるで宝石箱のようで今まで単眼では気が付きませんでしたが、なぜか小さい星に見えるのにすごくキラキラとして明るいのがあるのに気が付きました。こういう星が他の星よりも近く見えます。またアポなので星がすごくシャープですし色収差も全く分かりません。 もう宇宙船の窓からのぞいているようです。
ペルセウス座α星付近も見ましたが、SWA32mmで微動を使って流していると、明るい星で宇宙が照らされているようにも見え、まるで宇宙を飛んでいる宇宙船の窓から星の景色が流れているかのような印象を受けました。もう感動的です。これは双眼ならではの世界だと思います。
スバルです。SWA32mmを使いましたが、画面全体が薄いガスで覆われているので、全体的に白っぽく見えうっすら濃淡もあります。また、二重星団の所でも見たようなすごく小さな明るい星が他の星よりも近く見えました。
M42です。ノーフィルタでもM42のガスがι星まで回り込んでいるのがうっすらと確認できます。またNGC1980もι星の周りにあるのが分かりました。それからM42のガスが赤みを帯びているようにも見えましたがこれは気のせいか錯覚かもしれません。
バラ星雲です。SWA32mmでは12番星など特徴ある6個並んだ星の周りに何となくうっすらとガスがあるのが分かりましたが、UHCフィルタだとそのガスに少し入り組んだ濃淡のあるのが分かります。
モンキー星雲です。SWA7mmとUHCフィルタでは薄くですが白くなったモンキー星雲の形が分かります。
他にも色々と見ましたが、やはり双眼望遠鏡は長時間疲れず見続けることができるので、最初分からなかった濃淡や形・立体感が見えて来るのがすごいと感じました。それと双眼視からくる臨場感も特筆すべきことだと思います。 今まで単眼では片目をつむっている関係で、だんだんと片目が疲れてきて同じものを長時間見ることはありませんでした。 私はベテラン観測者ではありません。ひょっとするとベテラン観測者では単眼でもそんなことはないかもしれませんが。 双眼望遠鏡を体験したのでもう単眼には戻れないですね。
それから昨日作製したカウンタウエイトですが、使い勝手は抜群でこれで軽いアイピースも心配なく使うことができます。
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