胎内星まつり御礼

予定通り胎内星まつり2024に出店しました。たくさんの方がビノテクノのブースにお立ち寄りいただきました。暑い中本当にありがとうございました。

また、毎年のことながらこれだけのイベントを開いていただいている主催者の方には頭が下がります。あらためて感謝申し上げます。

金曜日午後の風景

当初の予報では曇のち雨でしたが、よい方に裏切られ、昼間はピーカン、夜も多少星が見えました。

ブース裏手に機材を移動させて観望
個人所有の30センチ屈折勇姿

来年も出店したいと考えています。またみなさんにお会いできることを楽しみにしています。

StellaBino-50インプレッション

少し前に発売された笠井トレーディング天体観測専用双眼望遠鏡「StellaBino-50」のインプレッションです。

StellaBino-50(アイピースはPF-25mm)

StellaBino-50は今までありそうでなかった手持ち双眼鏡(以下、双眼鏡)です。通常の双眼鏡は像を正立させるため、対物レンズとアイピースの間に、ポロプリズムやダハプリズムといったプリズムが入ります。しかしこの双眼鏡にはそれがありません。像は倒立のままです。プリズムによる像の劣化がない、極めてシンプルな光学系です。また口径50mmはこの光学系の限界サイズです。これ以上になると目幅が合いません。

ちなみにあえて昼間の景色を見ると、倒立像であると同時に、遠近が逆転して見えます。とても長い時間見る気にはなりません。やはりこれは天体専用です。

外観の印象は「写真で見るより細長く」、持った感じの印象は「やや華奢」です。通常のプリズムが使われている双眼鏡は概ねずんぐりむっくりしているのに比べて筐体が細長いので、他の荷物と混載してラフに扱うと、連結部に無理がかかりそうです。

アイピース(アメリカンサイズ限定)を変えることで倍率を変えることができますが、実用的には8倍以上となります。手持ち双眼鏡としてはやや高めの倍率です。

高めの倍率の双眼鏡を使う場合、双眼鏡を持ってアイピースの縁を目に押し付け、自分の頭を利用してホールドすると見やすいです。そのため、ラバーカップのあるアイピースがおすすめです。当初ラバーカップのない手持ちのアイピースで観望しようとしましたが、目に押し付けるワザが使えないので、PF-25mmを後追いで入手しました。

ピント調整は左右独立の回転ヘリコイドです(直進ヘリコイドではありません)。このため、ラバーカップを目の周りに押し付けすぎるとヘリコイドの操作がしづらくなります。かといって押し付けるのを止めると双眼鏡が安定しません。ピントの追い込みは正直難しいです。どうしても追い込みたい場合は、別途三脚取付アダプターを購入する方法があります。もっとも、この双眼鏡のピントはそれほどシビアではないので、あまり神経質にピントを合わせる必要はありません。

実際に星を見た印象は「さすが50mm」でした。天の川あたりに向けると、微光星の数で口径の威力が分かります。口径40mm未満の双眼鏡とは一味違います。ただし倒立像なので、見る方向の調整はすべて逆になります。「もうちょっと右が見たい」と思ったら双眼鏡を左に振らなければなりません。この操作は慣れが必要です。正立像の双眼鏡とこの双眼鏡をチャンポンで使うと頭が混乱しそうです(笑)。

メインの機材にはなりませんが、ちょっとした観望用にこういう双眼鏡があると、星見が一層楽しくなりそうです。

「立秋」、私なりの解釈

一昨日8/7は立秋でした。

ご存知の通り立秋は二十四節気のひとつです。二十四節気はもともと中国の華北地方(黄河流域)で発明された暦の一種らしいので、微妙に日本の季節と合わないところがあります。

それにしても、秋の気配のかけらもない、この一番暑い時期に立秋と言われて、以前はピンと来ませんでした。でもあるときからこう思うようになりました(ひょっとしたら何かで読んだのかもしれません)。

立秋は「夏(=前の季節)のピーク」を表すという考え方です。立秋を境にして夏が緩んでくるイメージです。

2月上旬の立春も同様です。「一番寒い時期に春と言われましても」と以前は思いましたが、これも冬のピークと思えば腹落ちします。

では5月上旬の立夏や、11月上旬の立冬はどう考えればよいのか。上記の考えに照らせば、それぞれ春のピーク、秋のピークという意味になります。

春のピークとか秋のピークとか言われても、これまたすぐにピンときませんが、春や秋の特徴を「寒暖差の大きい季節」と考えれば説明がつきます。実際立夏や立秋を境にして寒暖差が小さくなっていきます。

例えば立夏を過ぎると、最高気温も緩やかに上昇していきますが、最低気温がそれ以上のスピードで上昇していって寒暖差が小さくなっていきます。

立冬も同様に、これを過ぎると最低気温が緩やかに下降していきますが、最高気温がそれ以上のスピードで下降していって寒暖差が小さくなっていきます。

二十四節気は毎月2回ずつ変わりますが、数年前からこれを意識することで、季節の移ろいに敏感になりました。こんなことに興味を抱くようになったのは歳のせいかもしれません(笑)