タカハシFC-100Dシリーズ用クレードル 型番モデル化!

タカハシFC-100Dシリーズ鏡筒用のクレードルを型番モデル化しました。型番名は CRDL-95 といます(末尾の”95″は鏡筒外径を指します)。

これまでもこのサイズのクレードルは特注で製作してきましたが、注文が多いのでパーツの大量発注によるコストダウンを図って型番モデル化しました。販売価格は従来モデルと同じ150,000円(税別)です。

例えばタカハシFC-100DZ鏡筒とこのクレードル、そしてEZMを購入していただければ、そのまま双眼望遠鏡になります。FC-100DZの場合、バックフォーカス確保のための鏡筒短縮加工は不要です。

また、クレードルは単体で左右の平行が確保されているので、鏡筒とEZMを組み立ててからの左右の平行調整は不要です。

さらに、すでにビノテクノ製EZMペアをお持ちの方は、そのまま流用できます。

タカハシFC100Dシリーズで双眼望遠鏡をご検討の方は、ぜひこのクレードルをご利用ください。

※ 今回の型番モデル追加に合わせて、従来モデルのCRDL-CAPRI102の型番名をCRDL-105に変更しました。

ユーザーレポート(BINOKIT+8.5cm対物レンズ,キャリーバッグ)

先月このブログで紹介した方とは別のオーナー様から写真をいただいたので、紹介させていただきます。

双眼望遠鏡はBINOKIT+8.5cm対物レンズユニット、架台はスカイウオッチャーのAZ-EQ5GTです。この架台のアリミゾ金具はビクセン規格なので、BINOKITのアリガタレールもビクセン規格に変更しました。通常はロスマンディ規格のアリガタレールを標準装備して納品していますが、8.5cm対物レンズは比較的軽いので、ビクセン規格のアリガタレールなら耐えられると判断してオプション取り付けしました。ウェイトシャフト側に取り付けてあるのはバッテリー電源です。

その電源部分のクローズアップです。電動工具用バッテリー(マキタ 18V 6.0Ahリチウムイオン電池)と、それをDC12Vに変換するアダプターです。こういうアダプターがあるとは私(服部)もはじめて知りました。

このオーナー様には、よく行くお気に入りの観測地があるそうですが、そこへは車から降りて数百メートル歩く必要があるため、楽器用のバッグ内にビノが固定できるようインナーを工夫して、キャリーバッグを自作されました。

これはバックの底に入れる部分です。

ビノの底面にはバッグ内固定用のアリガタレール(ノーザンクロス製)が取り付けられています。このアリガタレールはオーナー様が調達されましたが、新たな穴開け無しで取り付けられたそうです。

ビノを固定するとこんな感じになります。

フード部分にウレタンフォーム(?)のスペーサをかぶせ、

フタ(ベニヤ板)、さらにアイピースケースを載せます。これらが実際にはバッグに入ります。

最後はこんな感じになります。

この対物レンズとの組み合わせはかなりコンパクトになるので、今回のオーナー様のご希望にぴったりだったとのコメントもいただきました。オーナー様、写真とコメントのご提供ありがとうございました。

Masuyamaアイピース処分販売します

※ 売約済み (2020.05.12)

昨年購入して屋外で2回ほど使用したアイピース、Masuyama 20mm 85°を2本、処分販売します。外観に目立つ汚れや傷はありません。ほぼ新品同様です。

処分価格は税込み、送料込み、2本で、46,000円です(新品価格は税込み56,760円)。現時点でバラ売りのご希望はご容赦ください。

購入ご希望の方はビノテクノ宛(info@binotechno.com)にメールをください。

ユーザーレポート(BINOKIT+8.5cm対物レンズユニット)

先日納品したBINOKIT+8.5cm対物レンズユニットのオーナー様から、写真とコメントをいただいたので紹介させていただきます。架台はiOptron製AZマウントProです。反対側にはコーワ製スポッティングスコープを同架されています。

【オーナー様からのコメント】
双眼望遠鏡は初めてでものすごく敷居の高いイメージを持ってた
のですが、目幅調整と、右側EZMのXY調整の簡単さと使い易さに
感動しております。

特に私はサブスコープで単眼併用で、単眼で暫く見た後、双眼を
見ると像が暫く一致しないのですが(ビノテクノ注:オーナー様に
確認したところ、単眼観望後しばらくの間、双眼視が難しい状態になる
そうです)、XYツマミですぐ修正できるので助かっております。

また8.5cm鏡筒との組み合わせの軽さと取り回しの良さから晴れ
た夜にちょっとベランダで見るのに心理的ハードル低く、期待通
りの稼働率となっております。

このオーナー様に限らず、この8.5cm対物レンズユニット付きBINOKITはその手軽さから、いずれも高稼働率の機材になっているようです。

オーナー様、写真とコメントのご提供ありがとうございました。

3周年記念10%オフセール 4/30まで

3/1から開催している10%オフセールも、あと2週間ほどで終了となります。この期間内にご注文いただければ、型番モデルはセール特価を適用させていただきます。購入ご検討中の方はこの機会をお見逃しなく!

60mmEDビノ 試作機完成

以前設計途中で紹介したビノの試作機が完成しました。

鏡筒はSolomon 60EDP(アイベル)です。諸般の事情でアルミパーツの色や形状が設計時と少し異なっています。アルカスイスプレートを使ったパン棒や、運搬用のグリップも用意しましたが、実際に使ってみるとそれほど使い勝手が良くないので取り外しました。架台への取り付けはビクセン規格のアリガタレール(三基光学館製)です。写真ではわかりませんが、EZMを取り付けるための2インチアイピースホルダ厚みを1.5mm削ったおかげで、マスヤマのアイピースのピントが出るようになりました(ピント余裕約1ミリ!)。

対物レンズ側から撮った写真です。向かって左側の鏡筒下のつまみネジ2個を緩めると、左側の鏡筒が左右に動かせます。以前のブログに書いたとおり、目幅調整の使い勝手はよくありません。基本的にはオーナー専用です。

架台に固定するためのアリガタ金具は鏡筒バンドに取り付けてあります。マスヤマのアイピース(20mm)を使う場合、この写真ぐらいの状態で前後のバランスが取れます。

フードを収納するとこんな感じです。とてもコンパクトになります。

ちょうど今日、プレアデスと金星の最接近があり、このビノで見てみました。18倍はこの対物レンズにとって楽勝の倍率で、プレアデスの星々が小気味良く点像になります。月齢10の月面も、クレーターが密集しているエリアは、低倍率とは思えないほどカリカリ感があります。手持ち双眼鏡の場合通常10倍ぐらいまでなので、10倍オーバーから20倍ぐらいでみる双眼体験は意外と少ないです。これでいて座の天の川あたりを見たらさぞ楽しいだろうなと思いました。

さて肝心の販売ですが、パーツ調達がこれからになるので、発売は3ヶ月後ぐらいです。価格は今のところ27万円(税抜)を超えることはない見込みです。

FOT85ビノ

高性能3枚玉アポFOT85の双眼望遠鏡です。EZM(ペア)のみ購入され、クレードルは自作されたお客様から写真をいただいたのでこちらで紹介させていただきます。

お兄さん格のFOT104と違ってこの鏡筒は、ビノテクノ製EZMをそのまま差し込むだけでピントが出ます。とても双眼望遠鏡にしやすい鏡筒です。もちろんビノテクノでもクレードル製作を承ります。その際鏡筒はお客様の方で購入して弊社にご支給ください。下記のショップで取り扱っています。

スタークラウド様

スターベース東京様

TOA130ビノ完成

これまで何回かに渡って製作途中を紹介してきたTOA130ビノがやっと完成しました。あらためて写真で紹介させていただきます。

単体では大げさに見えるEM400用のメタル三脚も、この組み合わせになると違和感がありません。

バランスウェイトはAZ-EQ6GT-J付属のものです。

ご支給いただいたTOA130鏡筒は写真用のタイプです。4インチフォーカーサーの太さと剛性は迫力があります。

上の写真の左側鏡筒が固定側、右側が移動側です。

上の写真の手前左側に突き出ているのが目幅調整ハンドルです。

以下は組み立て手順の概要です。

まずは三脚設置。

その上に補強済みの架台本体を載せます。

両側のアリミゾ金具にフレームを取り付け。

フレームの上にクレードルを取り付け。

バランスウェイトを取り付けた後、鏡筒を載せます。

EZMの傾きをそろえたら完成。

あわてると落としたり傷をつけたりするので、あえてゆっくり組立作業を行います。所要時間は10~15分程度です。

架台の動作確認のため、実際に外に出して夜空の下でアライメントから自動導入までを行いました。結果はまったく問題ありませんでした。AZ-EQ6GT-Jは静かに、そして正確に目標天体を導入してくれました。カタログ的には明らかなオーバースペックですが、三脚中心と水平回転軸、そして不動点を一直線上に一致させると、搭載可能重量は格段に増えることが分かりました。AZ-EQ6GT-Jのポテンシャルは高いです。この手法は、少なくともこの重さの鏡筒までなら有効です。例えばBLANCA-125SED鏡筒ならTOA130より軽いので、三脚はAZ-EQ6GT-J付属のものが使えそうです。

ところで、肝心の見え味はどうかというと、それは想像通り素晴らしい見え方です。市街地なので球状星団ぐらいしか楽しめないのですが、それでもM3などは倍率を上げると中心から周辺まで星粒感に満たされて、さすがTOA130と思いました。これがお客様の手元に届いて本当に暗い空で見たとしたら、至福の時間を過ごされるはずです。

iOptron AZマウントPro処分販売します

※ 売約済み (2020.03.27)

昨年購入して屋外デモで2回使用したiOptron製の自動導入架台AZマウントProを処分販売します。

処分価格は税込みで130,000円です。内容は以下のとおりです。

AZマウントPro本体、2インチ径ステンレス専用三脚、4.5kgカウンターウェイト

※ アリミゾ金具に少し使用感があります。

購入ご希望の方はビノテクノ宛(info@binotechno.com)にメールをください。

「都会で星を楽しもう」

双望会で知り合った小雲夕さんの新刊【都会で星を楽しもう】を入手しました。【DSO観望ガイドブック】と【DSO観望ガイドブック「南天編」】に続いての購入です。

観望大好きな方は多いと思いますが、ここまできちんとインプレッションを記録をされる方はまれです。さらにその記録をこうして本の形にまとめて自費出版される方はもっとまれです。大きな熱量を感じます。

今回入手した【都会で星を楽しもう】に目を通して興味深いのは、概ね8等級を境に、途端に見えなくなることです。これは私の自宅(三重県)からの観望でも同じことを経験しています。市街地では10センチ屈折双眼でも25センチマクストフニュートンでも限界等級は8等です。口径の問題ではありません。おそらく空の明るさが8等級なのだと思います。

いずれにしてもこれらの本は、経験をシェアしたいという思いからの、おそらく赤字覚悟の出版なので、在庫がなくなったら終わりです。「次」はありません。興味のある方は早めの入手をお勧めします。

http://www.albireo.jp/DSO_Stargazing_Guidebook.htm

http://hoshimiya.com/?pid=149199288

誘電体ミラーとBLANCA-102SEDビノ 在庫切れ

ここ最近、誘電体ミラーをオプションに指定されるご注文が増えています。開業当初は滅多に注文のなかった反射面ですが、その優れた耐久性が認知されてきたのか、最近は注文の半数以上が誘電体ミラーです。

そのおかげで誘電体ミラーの在庫がついに無くなってしまいました。次ロットはすでに発注済みですが、今のところ入荷時期が不明です。おそらく2ヶ月以上先と思われます。

そして双眼望遠鏡の完成品として販売をしているBLANCA-102SED鏡筒も、在庫切れになってしまいました。供給元の笠井トレーディングにも在庫がありません。こちらも入荷待ちです。

セール期間(3/1-4/30)中にご注文いただければ10%オフで販売させていただきますが、上記商品の場合、少し待っていただくことになります。あらかじめご了解ください。

3周年記念10%オフセール!(3/1-4/30)

おかげさまで今年の4/1にビノテクノは3周年を迎えます。それを記念して10%の値引きセールを開催いたします。対象製品は型番モデルすべてです(特注品は除きます)。期間は3月1日から4月30日までの2ヶ月間。この期間内にご注文いただければ10%オフの価格で販売いたします。販売店様からでもこの特別価格で買えます。どうぞこの機会をお見逃しなく。

60mmEDビノ(設計中)

3次元CADが実用レベルで使えるようになりました。

これまで20年以上2次元CADを使ってきましたが、一念発起して先月から独学で習得しました。これからは3次元CADで全体図を作成し、イメージや干渉の確認を行ってから、2次元CADで部品の手配図を作成する流れになります。

ちなみに今回使用した3次元CADはFusion360というアプリで、破格の安い金額で提供されていたので導入に踏み切りました。色や質感の表現ができるところも気に入っています。

さて、今回紹介している図面は、現在設計中の60mmEDビノです。

鏡筒はSolomon60EDP(アイベル)またはBLANCA-60SED(笠井トレーディング)です。硝材にFPL53が使われているため、15~18倍程度の低倍率では星像がとても小さく、小気味の良い見え方をします。

これらの鏡筒はバックフォーカスがあまりなく、私のお気に入りのナグラー・タイプ4・22ミリは残念ながら合焦しませんが、マスヤマアイピースならギリギリ合焦するので、例えばマスヤマ26mmと組み合わせれば、14X60の贅沢な双眼鏡が実現します。

このビノを、何とか30万円を切る価格で提供したいと考えて設計しました。

「6センチの双眼鏡で30万円は高い!」とお叱りを受けそうですが、このビノに使うEZMはBINOKITやBLANCA-102SEDビノにも使えるので、将来これらのビノを購入する際、EZMを流用されるならその分値引き販売するということでご容赦ください。

 

パン棒はアルカスイス規格のプレートにグリップを取り付けました。運搬時にかさばらないよう着脱可能にしてあります。

 

左側のアリガタレール(ビクセン規格またはアルカスイス規格)がアイピース側に突き出しているのは、重心が接眼部あたりになると予想しているからです。

 

コストダウンのため目幅調整は簡易的な機構にしてあります。目幅調整時は右側鏡筒下のつまみネジを緩めて鏡筒を水平移動させます。つまみネジを緩めている間は鏡筒の平行が崩れますが、締め直すと鏡筒の平行は再現します。これまでの微動機構に比べると少し面倒な使い勝手なので、基本的には「1人で使う」ことを想定しています。高精度に削り出した部品を組み合わせた構造になっているので、長年使っているうちに鏡筒の平行がずれてしまうことはありません。そもそも調整の余地がない構造なので、ユーザーによる調整も不要です。

まずはコストと使い勝手の確認のため、1台製作してみます。

ユーザーレポート(BORG107FL+BINOKIT)

先日納品したBORG107FL+BINOKITのオーナー様から、写真とコメントをいただいたので紹介させていただきます。

通常はご自宅のベランダから観望を楽しまれているとのことです。

架台はiOptronのAZマウントProです。

ピラー脚にはキャスタとアジャスタの両方が取り付けられています。

アイピース交換時のバランス取りのためのウェイトもあります。

【オーナー様からのコメント】
今のところ星が見えていれば仕事が終わってからさっと準備して
星をながめております。用意してすぐ観望できるのは屈折の良い
ところです。
単眼で観望していたときと比べると様々な不満が取り除かれ改め
て星を見る楽しみを噛み締めております。

オーナー様、写真とコメントのご提供ありがとうございました。